ディファレンシャルGPS測位ができるGPSロガー、Holux M-241

GPSロガーというのは、ただひたすらGPS測位を行って測位結果を保存する機器です。例えば、アウトドアでどんなルートをたどったか後で確認したり、デジカメの写真にあとから位置情報を付けたりするのに使います。
今回買ったのは、台湾のHoluxというメーカーのM-241という製品です。価格が安くてそれなりに性能が良いものだと思います。この製品自体かなり前に出たものですが、CS1Kと比べると格段の進歩をとげていました。

今回買ったのは、台湾のHoluxというメーカーのM-241という製品です。価格が安くてそれなりに性能が良いものだと思います。この製品自体かなり前に出たものですが、CS1Kと比べると格段の進歩をとげていました。

なんといっても驚いたのがDifferential GPSに対応していることです。Differential GPSというのは、あらかじめ正確な位置のわかっている場所でGPS測位を行い、計算で得られた位置と真の位置との差分を補正情報として送信し、これを使ってGPS測位の精度を上げようというものです。(正確には疑似距離の差分を送っています)

昔は、DGPS用の補正情報といえば海上保安庁が中波ビーコンで提供していましたが、今は静止衛星から降ってくるようです。日本のシステムはMSASといい2つの衛星を使って2007年から正式運用しています。

MSAS – Wikipedia

ちなみにスマートフォンなどで使われるAGPSとは別物です。AGPSのアシストデータは測位時間を短縮するためのものですが、DGPSの補正データは精度をあげるためのものです。これにより、GPS単独では10m程度の精度が2,3mくらいになります。

M-241はMSASを使ったDGPSに対応しており、使用しているMTK製GPSチップの仕様上の精度は 2.2M以下(2DRMS)となっています。

M-241には簡単な液晶が付いており、位置座標を確認したりGPSから得られる時刻を表示したり速度を表示したりできます。また、Bluetoothに対応しており、例えば、Android端末と接続しておいてBluetoothのシリアルポートからNMEA形式のデータを取り込むことができます。

とりあえず使ってみようと思い、同梱されていた単三電池を入れスイッチを入れるとGPS衛星を探しはじめました。最初はかなり時間がかかりましたが、数分で測位しました。測位後に液晶画面を切り替えると時刻を表示したり、現在位置の座標を表示したりできます。時刻は当然GPSから得られるもので秒単位まで正確です。

GPS衛星検索中の画面

GPS検索中の画面

測位したあとの画面

測位したあとの画面

時刻表示画面

Time Mode画面で時刻表示

前置きが長くなりましたが、ともかく使ってみようと思い、車のフロントガラスのところにGPS-CS1KとM-241を二つ並べて走ってみました。ログデータをGoogle Earthで表示したのが以下の画像です。GPS-CS1Kは15秒おきに、M-241は5秒おきにデータを記録します。(記録の間隔は最大120秒まで設定できるのですが、デフォルトは5秒になっていました。)太い青線がM-241です。



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