ラ・フォル・ジュルネ2009に行ってきたので、その感想を少し。別に特別、クラシックのファンというわけではなく、年に1回くらい気軽に行く程度。
ラ・フォル・ジュルネ そのものの説明は不要かもしれないが、 Wkipedia にも書いてある通り、 基はフランスのナントで行われる音楽祭が世界各地で、そして東京でも行われるようになったものだ。東京では毎年GWに開かれる。聴きに行くのは2回目だ。今年のテーマは、「バッハとヨーロッパ」。
今回は、以下のプログラムを聴いた。
- No. 124 “オール・ヘンデル・プログラム”
吉野直子(ハープ)
香港シンフォニエッタ、イプ・ウィンシー(指揮)- へンデル:オラトリオ「ソロモン」HWV67 より「シバの女王の入城」
- ヘンデル:ハープ協奏曲 変ロ長調 作品4-6 HWV294
- ヘンデル:管弦楽組曲「水上の音楽」より抜粋
第1組曲 ヘ長調 HWV348 より「序曲:ラルゴ―アレグロ」、
「アダージョ・エ・スタッカート」、「アレグロ―アンダンテ―アレグロ」、「エア(アリア)」、「ブーレ」、ホーンパイプ」/第3組曲ト長調 HWV350 より「メヌエット」、「カントリー・ダンス」/第2組曲 ニ長調 BWV349 より「アラ・ホーンパイプ」
とても明るく楽しい演奏だった。なんとなく香港っぽい活気のある音がした。ハープというのは実に美しい音がすると思った。ハープの音だけを生でじっくり聴いたのははじめてだと思う。ハープ奏者っていうのは何がきっかけでハープを弾き始めるんでしょうね。「水上の音楽」はほとんど寝ていた。この辺はもうどれも同じじゃんて気がしちゃって。
- No. 125
ベルリン古楽アカデミー- J.S.バッハ:管弦楽組曲 第2番 ロ短調 BWV1067
- J.S.バッハ:管弦楽組曲 第4番 ニ長調 BWV1069
これ、とてもよかった。4つのプログラムの中で一番かな。小編成で会場もそんなに大きくなかったので、一つ一つの楽器の音がよく聞こえた。管弦楽組曲第2番はけっこう速めのいいテンポでバロック音楽っぽくなくていい感じ
- No. 214
児玉麻里(ピアノ)、児玉桃(ピアノ)、小曽根真 (ピアノ)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
ジャン=ジャック・カントロフ(指揮)- J.S.バッハ:2台のピアノのための協奏曲 第1番 ハ短調BWV1060
- J.S.バッハ:2台のピアノのための協奏曲 第2番 ハ長調BWV1061
- J.S.バッハ:3台のピアノのための協奏曲 第1番 ニ短調BWV1063
派手というか華やかだった。どれも初めて聴く曲だけど親しみやすい感じ。いい演奏だったな。ただ、ホールのせいか、ピアノの音がわんわん響き過ぎて一つ一つの音の粒が聞こえない感じ。児玉麻里・桃の姉妹ももう一度聴いてみたい。小曽根真は譜面通りじゃなくてアレンジしていたんじゃないだろうか。よくわからないけど。
- No.256
シュ・シャオメイ(ピアノ)
”バッハ「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」より 前奏曲とフーガ”- 第1番 ハ長調 BWV846
- 第6番 ニ短調 BWV851
- 第7番 変ホ長調 BWV852
- 第8番 変ホ短調 BWV853
- 第12番 ヘ短調 BWV857
- 第13番 嬰ヘ長調 BWV858
- 第14番 嬰ヘ短調 BWV859
- 第15番 ト長調 BWV860
- 第16番 ト短調 BWV861
- 第4番 嬰ハ短調 BWV849
これも結構よかったよ。シャオメイという人はなんだか独特。とても柔らかなタッチでペダルを踏みまくって弾いてた。第1番の前奏曲からして、さらさらと流れるような、さわやかな春風のような、えっ、これバッハ?っていう感じ。グールドのを聞き慣れているのでよけいそう思うのだろう。グールドの対極にあるような演奏だった。